【丼】いくらの栄養と醤油漬けの作り方【肴】

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おいしいだけでなく、とってもヘルシーな食材「いくら」は、「海のルビー」といわれています。今回の男の家事は、丼や酒の肴など、いくらの魅力を紹介します。

いくらと筋子(すじこ)の違いは?

「いくら」の名前は、「魚卵」を意味するロシア語の「イクラ」に由来しています。「いくら」と筋子は、サケやマスの卵です。シロザケを「チャム子」、ベニザケを「ベニ子」、マスを「マス子」などと呼ばれる場合があります。

EPADHAのカプセル

「いくら」には、サンマやイワシなどの青魚が知られているEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が多く含まれています。その割合は、「いくら」の方が多いといわれています。EPAとDHAは、人が健康を維持していくために必要な「必須脂肪酸」です。

EPAの効能

EPAは血管の老化を防ぐ効果があります。

■血液をサラサラにする

EPAが赤血球の膜をやわらかくすることで、毛細血管を通って体のすみずみまでスムーズに流れるようにします。■血管の老化を防ぐ

20歳代を過ぎると血管の老化がはじまるといわれています。EPAは、血管をやわらかくする効果があり、しなやかで柔軟性のある血管を維持する働きがあります。EPAの摂取は、血管の老化による「動脈硬化」や「血栓」を防ぎ、中高年に多い心臓病や脳梗塞などのリスクを減らすことができます。

■運動などの持久力の向上

血液のサラサラ効果により、より多くの酸素が体のすみずみまで送られるため、持久力の向上が認められています。

■認知症の予防

脳神経細胞膜の機能を高めてくれる作用が注目されています。アドレナリンやドーパミンなど、脳に情報を伝える成分をスムーズに受け取れるようになり、記憶力や集中力を高めるといわれています。

■抗炎症作用

体内の過剰な免疫反応や炎症を抑制する効果も確認されています。

DHAの効能

中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やしたり、血栓(血のかたまり)をできにくくしたり、動脈硬化予防の働きもあります。不足すると皮膚炎、集中力低下、発育不良などが起こります。

■血液の流れをよくする

血栓により血管のつまりを防ぎ、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の予防効果が期待できます。

■子供の知育や認知症など、脳の活動に関わる

脳の神経細胞に多く含まれている成分であることから、脳の活動に影響を与えていると考えられています。「頭が良くなる」ともいわれ、不足すると学習能力や記憶力、集中力が低下するといわれています。DHAの摂取によって、軽度認知症患者の認知機能の低下予防や改善効果がみられたという研究報告があります。ほかにも、うつ病に対する研究も進められています。知育が発達する子供の成長期には、特に必要な栄養素です。

アスタキサンチン

「いくら」の美しいルビー色は、アスタキサンチンと呼ばれる抗酸化成分で、お肌のシミやシワの予防などのアンチエイジング効果が期待できます。

いくらの醤油漬けの作り方

新鮮な筋子で「いくらの醤油漬け」を作ります。

<材料>

  • ボールに人肌程度のぬるま湯(1リットル)と塩大さじ2杯を入れて溶かします。
  • ぬるま湯につけながら指の腹を使って、卵をつぶさないように、やさしくもみほぐします。
  • ザルにあげて、ボールの水を取りかえながら、浮いてきた薄皮などを取り除きます。
  • ザルにあげて、水気をしっかり切ります。はじめは白濁していますが、水が切れるとオレンジ色に戻ります。
  • タッパーなどの容器に醤油・みりん・酒を入れて混ぜ合わせます。
  • ほぐした「いくら」を容器に入れてフタをします。卵が浸るくらいの調味料を入れます。
  • 冷蔵庫で味をなじませます。2〜3時間で食べられます。しっかり味が好みなら、2〜3日目ぐらいが食べごろです。
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